ローズ×ソード†
□4.薔薇と雨
1ページ/5ページ
街ゆく人混みの中に、ロゼルはいた。
武器の材料の調達の為に、外に出ていた。
それで、手にはいくつかの紙袋が握られている。
丁度帰るところのようだ。
「おぃおぃね〜ちゃん?」
ロゼルは急に誰かに肩を捕まれた。
見ると、いかにも悪等です、と言う格好をした4人組の男だった。
「ね〜ちゃんよォ。ちょ〜っと一緒に来てくれるかな?」
ニヤニヤしながらそいつらは言ってくる。
「………訂正しろ」
ロゼルはなるたけドスの効いた声で言った。
「はァ…?」
ロゼルは男の手を振り払った。
「お姉さん?は、君の目腐ってる?………“僕は女じゃないよ”?」
「はァ?嘘ついてんじゃネェよ!!…連れ込め!」
スキンヘッドの奴がそう言うと、モヒカン、坊主、ロン毛が一斉にロゼルに襲いかかってきた。
「…Fakku!!」
ロゼルはそう吐き捨てると、モヒカンに足払いをかけた。
そのモヒカンは素晴らしい事に、坊主を巻き込んですっころんでくれた。
ロゼルは続けざまに、ロン毛に太刀打ちしようとしたが、もう遅かった。
「……がっァ!?」
ロゼルの鳩尾にロン毛の膝が食い込んだ。
ふらついたロゼルを、スキンヘッドは軽々と持ち上げると、目配せしてロン毛にモヒカンと坊主を担ぐよう、促した。