ローズ×ソード†

□8.グループ
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「いい加減にしろ!ショタ男!」


少年を蹴り上げた人がいた。

「がァっ!!」

少年は宙を舞い、当然、蒼空も宙を舞った。


ドサリと落下した少年に対し、蒼空はフワリと受け止められた。

一体誰?と蒼空は恐る恐る眼を開けると、視界に入ったのはなんと女性だった。

それに、なんとも生々しい柔らかい感触。
その女性はかなり露出度が高い服を着ているようだ。


「大丈夫だった?」
女性は蒼空を地面に降ろすと、編み込んだ紫の髪をかき揚げながら言った。


「え…あ、はい。ありがとうございます。…っひゃ!」

急に触れられたので、何事かとおもえば、黄色い髪の少女が蒼空の傷を癒やしているようだった。

よく見れば、少女は医術衣を着ている。

「あの…ありがとう」

蒼空はたじたじ少女に言った。

ふと先程の女性の声が耳に入った。


「よーし、日向!やっちゃって!!」


「っし!まっかせて!」

陰から日向と呼ばれた子なのか、小柄な人が飛び出してきた。

蒼空はその人の容姿をみて唖然とした。
今、自分の傷を癒やしてくれている子と、瓜二つ。

違うのは髪型くらいしか見受けられない。

――うそ…!?

呆然と蒼空がしている間にも、日向と呼ばれた子が少年を叩きのめしている。


「嗜っ!波ぁぁぁぁ!!」


細い棒の様なもので、叩いて、突いて、巻き上げる。

物凄い速さで、突いて突いて突いて突いて突きまくる。



――凄い!






「ひっ!や…止めてくれ〜!」


遂には少年が逃げ出した。


あまりの出来事に、蒼空はまだ理解しきれずに地面に座り込んでいた。



大丈夫?と手を差し出され、やっと蒼空は立ち上がった。


「えっと…その、助けてくれてありが…「ねぇ!あたし達のグループに入らない?」


…え?



 
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