ローズ×ソード†
□9.仲間
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「…まあ、とりあえずありがとう」
ロゼルは青年に言い放ち、出口へと身体を向けた。
冗談じゃない。
このまま狩り続行なんてふざけてる。
「あ、おい」
声をかけられたが、スタスタと出口へと足を運ぶ。
青年はロゼルの後をついてきた。
15分くらい歩いたか。
外に出た。すかさず目を閉じ暗視眼鏡を外した。
さもないと、陽の光で目がやられてしまう。
「で?お礼はもう言ったんだけど、何かようかな」
ロゼルはずっと後ろをついて来た青年の方へ身体を向けた。
「ん?あぁ、俺は“ロレニオ”まあ、レニーとでも呼んでくれ」
青年はDNAアンチクル型武式の暗視眼鏡を額の方へ上げながら言った。
「いや、そうじゃないし、名前なんて聞いてないんだけど…」
「ん?まあ、どうでもいいじゃないか、別に問題はない。お前の名前を聞いてもいいか?」
「…はぁ、なんで?まあ、助けて貰ったから教えるるけど。僕はロゼルだよ」
そう言いつつ、ロゼルはレニーとか言う青年を観察した。
さっきは唐突だったし、亜人と戦っていたし、動いていたし。
まあ、改めてちゃんと青年を見てみると、これまたふざけた格好をしていた。
普通のブーツに、ポケットの沢山ついたパンツ。
腰には変な装飾のついたベルト。
そしてタンクトップらしきものに、これまた変な模様の外套を羽織っている。
よく見ればまぁ、青年の顔は少し陽に焼けていて、顔はかなり整っている。
いや、実際かなりかっこいい…と言うか男前な顔立ちではないだろうか。
「それで?」
ロゼルはレニーとか言う青年の琥珀色の瞳を見つめた。