2周年おめでとう!
□おおきな勘違い
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「おいしそうね、ソレ」
カナムさんが指をさしているところ
を視線でたどると、どうやら私が食
べているショートケーキのことを言
っているようだ。
「えぇ、おいしいですよ」
「だろうね、とても幸せそうだもん」
カナムさんはクスリと笑った。
幸せそう?私がだろうか?
「まぁ、幸せですね」
私も人間ですから。おいしいと思っ
た時は幸せだと思う。
「Lの1番好きな食べ物って何?」
「苺です」
「じゃあ、苺食べてる時が1番幸せ
ってことか!」
カナムさんは、手をポンッと叩くと
嬉しそうにニッコリと笑った。
「…違いますよ」
「え?」
「苺は好きですけど、苺を食べてい
る時が1番幸せなわけではないです」
「そう……なんだ」
そう言うと何故かがっかりとした様
子のカナムさん。
「ちなみに、1番幸せを感じる時は
カナムさんと一緒にいる時です」
おおきな勘違い
(驚きましたか?)