木ノ風
□常夏(中)
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『う―――――――…まいっ☆
美味しいです斎藤先輩!原田先生!////』
斎「…それなら良かった。
そこまで喜んでもらえると作りがいがある。」
原「よく食う二人がいねぇんだ。
飛鳥も千鶴もたくさん食えよ?」
着替え終わり、中庭に行ってみるとバーベキューは始まっていた。
調理しているのは斎藤先輩と原田先生。
中庭は良い匂いと、焼ける音と皆の賑やかな声で溢れていた。
沖「ほら飛鳥ちゃん。
口の端にタレがついてるよ?」
『Σぅえっ!?
ど、どっちですか!?』
近くにいた沖田先輩に言われて慌てて口元を触る。
よほど変に見えたのか、クスクス笑いながら沖田先輩が手を伸ばした。
沖「…はい、とれた。
そんなに好きなら僕の分も食べなよ」
人差し指で口の端を拭い、私の皿にバーベキューの串を置きながら拭った指を舐め――――――
『Σ舐めっ……!?////』
沖「何?
…もしかして口でとって欲しかった?(ニヤリ」
『Σ私は食べ物じゃないですっ!////』
沖「えー…美味しいと思うけどww」
『ΣΣそんなにタレが好きならコップに淹れてきますから!』
沖「…やだよ。
そんなの飲んだら……………………………………………………あ♪」
『………………。』
今すごく悪い顔になったよ、この人。
沖「……うん。
貰おうかな、タレ。
コップ一杯持ってきてくれる?」
『え、本気ですか…?』
沖「持ってきてくれる?」
『…………はい。』
有無を言わせぬ顔でした。
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