木ノ風

□性別
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…………?





あれ。何処だここ。





目を開けると、部屋の天井が見えた。




私の部屋の天井ではない事に首を傾げつつ起き上がる。






『……屯所…?
…痛っ…!?』





そこが私の部屋でない屯所のどこかだと気付いた瞬間、頭に痛みがはしる。




触ってみると、若干腫れていた。






『あれー…?
ぶつけたのかな…?』






そういえば私はいつ戻ってきたんだろう……?



確か山南さんの怪我を止めようと走って大阪に行って……







〜回想中〜




『はぁ……うぇっ
走りすぎた……』



全力失踪で大阪まで着いた頃に疲労でフラフラになってて…




土「山南さん!」

『!!』




ある建物から聞こえた土方さんの声。


すぐに駆け込んだ時、今にも浪士が山南さんに斬りかかろうとしていて…



((……っ…!))




ドンッ!


「Σぐ…ぅっ!?」






思わずその浪士に力任せに突っ込んだ。



音をたてて倒れる浪士に安心して振り返ると




『…………!!
山南さんっ!』




助けようと思った相手は、赤く染まった肩をおさえて膝をついていた。




山「……!?
飛鳥…君!?」


土「Σあぁ!?飛鳥!?」





私の登場に驚く二人を無視し、持ってた手拭いで傷口を縛る。







……あれ?

傷が……浅い?




『…良かった……動かせますか?』





一瞬だけ血の気がひいたけど大丈夫そうで安心する。



そして





『…………ぅ…((フラッ』



山「…………飛鳥君…?」






立ち上がった時、疲労の為にひどい目眩がした。


支えた筈が、逆に山南さんに支えられる。





土「………はぁ。
こっちは片付いた。
大丈夫か山南さん」



そこに浪士を片付けた土方さんが戻ってくる。




『……………(汗)』





…鬼の面を装備して。





土「…………で、飛鳥。」



『Σは、はいっ!?』



声が裏返った。





土「…何でここにいる?」



『そ、その、その…っ
お二方が大阪にいると聞きまして……(汗)』



土「で?」



『(Σで!?)
そのっそのっ……………

…思わず………



……走って来まし
ゴンッ


土「この馬鹿野郎が!
こっから京までどんだけ距離あると…




……飛鳥?

Σ飛鳥!?」









〜回想終了〜







『…変だな…
途中から覚えてないや………』




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