『灰色の運命』

□第4話 ツインドライヴ
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アイルランド


刹那は仲間にしたい人がいるということで、シンと共に来ていた。

シン「(一体どんな人なんだ? CBの仲間になれるって…。)」
刹那「此処だ。」
シン「ん?」

刹那とシンはとある広場に着いた。

シン「…十字架。」

シンは広場に立つ巨大な十字架を見た。

刹那「此所はかつてテロがあった所だ。」
シン「!」
刹那「此方だ。」
シン「あ…ああ…。」

シンは刹那の後を付いていった。

シン「(それにしても、新たな仲間って一体どんな人なんだ?)」
刹那「彼だ。」
シン「え?」

シンは刹那の視線の先を見た。
其処には、車の側でタバコを吸う男がいた。

シン「あの人が…?」

刹那はその男の所へ歩いた。
シンは少し離れてはいるがお互いが目に見える位置で待つ事にした。

「あんたか、俺を呼び出したのは。」
刹那「カタロン構成員、ライル・ディランディ。」
シン「カタロン?」
ライル「保安局か!」

ライルと呼ばれた男は少し身構えた。

刹那「お前を迎えにきた。」
ライル「ん?」
刹那「俺の名は刹那・F・セイエイ。CBのガンダムマイスターだ。」
ライル「CB?」
刹那「そしてお前もガンダムマイスターとなる。」
ライル「………」
シン「………」
刹那「ライル・ディランディ…いや、ロックオン・ストラトス。」
ライル「何なんだお前。人を呼び出しておいて、いきなりCBだと───」
刹那「ニール・ディランディはガンダムマイスターだった。」
ライル「兄さんがガンダムマイスター?」
刹那「そうだ。彼はガンダムに乗っていた。」
ライル「のっていた? まさか、兄さんは死んだのか?」
刹那「4年前の戦いで。」
ライル「俺に兄の意思を継げというのか。」
刹那「そうはいわない。だが、お前もニール・ディランディと同じように、この世界を変えたいと思っているなら、そのために戦う覚悟があるなら。」

そう言って刹那はUSBメモリーを取り出した。

ライル「あ?」
刹那「ここに俺たちの情報が入っている。」
ライル「いいのかい? これを俺が保安局に渡したら。」
刹那「保安局はまもなくヨーロッパ中のカタロンのアジトに鎮圧作戦を行う。」
ライル「なんだと!?」
刹那「奴らは本気だ。シン・アスカ。お前はライルと一緒にいろ。俺は『かつての仲間』を迎えにいく。」
シン「分かった。」

刹那は立ち去った。

ライル「……………」
シン「……………」
ライル「…お前も、CBなのか?」
シン「ええ、ガンダムマイスターです。」
ライル「そうか…。俺はこれから連絡をする。」
シン「そうですか。じゃあ向こうにいます。」
ライル「ああ。」

ライルは車の中に入り、シンは広場に入った。

シン「………………」

シンは壁に寄り掛かり、空を見上げ、前いた世界の事と、この四年間を思い出していた。

シン「(マユ…ステラ…。俺は生きているぞ。)」
「…い、聞いているのか?」
シン「…ん?」
ライル「ん? じゃねぇよ。連絡し終えたから声かけたら全然無視してしてたぞ。」
シン「あ、ゴメン。ちょっと思考の奥行ってたから。」
ライル「ハァ…。ま、いいさ。俺もCBに入る事した。」
シン「…マジ?」
ライル「ああ、マジさ。」
シン「そうか…。じゃあ上の方で待ってるか。」
ライル「そうだな。(まあ、これでCBをカタロンに引き入れる可能性が出たな。もし引き入れられなくても共闘して連邦政府と叩く位は出来そうだな。)」

シンとライルは軌道エレベーターに向かった。
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