『灰色の運命』

□第11話 人の光
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プトレマイオス2はアロウズの攻撃を掻い潜り、ラグランジュ3にあるCBの秘密基地に向かっていた。

シン「今回はスメラギさんの読み勝ちみたいですね。」
アレルヤ「ああ、そうだね。」
マユ「わわわわわわッ?!」

マユは無重力に戸惑っていた。

シン「おいおいおい、大丈夫か? ってかよくここまで来れたな。」
マユ「だって、無重力空間なんて殆ど無いもん。」
シン「ハァ…、そりゃそうだな。」
アレルヤ「でも、これは慣れた方が良いよ?」
マユ「う…うん。」
シン「ほら、手貸せ。」

シンはマユの手をとった。

マリー「どうしたの?」
シン「ああ、マリーさん。コイツ、あまり無重力に慣れてなくてさ、ちょっと手伝ってくれませんか? 俺はアリオスの整備をしなきゃならないから。」
マリー「分かったわ。マユちゃん、此方に。」

マリーはマユの手をとった。

シン「またな。」
マユ「うん…。」
アレルヤ「僕も手伝おう。」

アレルヤは二人の後を追っていった。

シン「さてと、整備でもしますか。」

シンはアリオスの整備を始めた。

シン「ハロ、お前達はデータ通りの作業を行ってくれ。」
ハロ達「了解! 了解!」

シンはハロ達と共に整備をしていた。

シン「…ん? 刹那?」

シンはダブルオーに座って黄昏ている刹那を見付けた。

シン「まあ、良いか。」

シンは作業を再開した。

ビィーッ! ビィーッ! ビィーッ!

刹那「ッ!」
シン「なっ…?! こんな時に!?」
フェルト「Eセンサーに反応! 接近する機影があります!」
ラッセ「敵? アロウズか。」
マリー「…ハッ! 来る…。」
アレルヤ「どうしたんだい? マリー。」
マリー「うっ…!」

マリーは頭を抱えた。

マユ「マリーさん?」
アレルヤ「マリー!」
マリー「来るわ、危険な…何かが。」
沙慈「危険な…何か…。」
マユ「それって…?」
フェルト「接近する機体の速度は78キロセカンドです。」
スメラギ「なんなの!? そのスピード!」
ロックオン「敵は一機だけだろ?」
シン「まだアリオスは出せない! セラヴィーは?」
ミレイナ「セラヴィーも修理中です。」
シン「チッ、出せれるのはデスティニーとダブルオーとケルディムだけか。」
スメラギ「ガンダム緊急発進。敵機の迎撃を!」
刹那「ダブルオー、先行する!」
シン「後から俺達も来る!」

ダブルオーは接近する機体に向けて発進した。

刹那「あれか! 疑似太陽炉搭載型…やはりアロウズ!」

その機体は脚部にブースターが取り付けてあった。

刹那「この機動性、また新型か?!」

ダブルオーはそのMSに向けてビームを撃った。

バチィィィッ!!

刹那「あれは!?」
スメラギ「GNフィールド?!」

そう、そのMSはGNフィールドを使って防御を行ったのだ。

フェルト「連邦にフィールドを使う機体が。」
刹那「あっ!」

爆煙からブースターを外したそのMS───ガラッゾが現れた。

刹那「はっ!」

ガキィィィィィィッ!!

ガラッゾは指先にGNビームクローを装備しており、それでダブルオーと唾競り合いを行った。

刹那「トランザムが使えれば…!」

ガラッゾは唾競り合いを行いながら指先を揃え始め、そして───

バキィィィッ!!

刹那「あっ!」

ダブルオーのGNソードUを真っ二つにした。

シン「刹那!!」
ロックオン「刹那! 大丈夫か?!」

と、其処にデスティニーとケルディムが援護に駆け付けた。

ティエリア「あの新型、ダブルオーを圧倒して。」
シン「コイツ、墜ちろッ!」

デスティニーはガラッゾに向けて撃った。
だが、ガラッゾはそれを躱し、そのまま撤退した。

ロックオン「なんだ?」
刹那「逃げた?」
シン「どういう事だ?」
フェルト「敵機、撤退していきます。」
ラッセ「やけに呆気ないな。」
スメラギ「ガンダム収容後、最大加速でラグランジュ3に向かいます。」
フェルト「了解しました。」
ラッセ「なあ、敵さん、どういうつもりだ?」
スメラギ「こっちにも軍が展開している事を告げ、新型の性能も惜しみなく示す。牽制と警告よ。」
ラッセ「オーライザーが、ますます必要になってきたな。」
スメラギ「ええ。」

プトレマイオス2はラグランジュ3に向かった。
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