『対話の前の日々』

□CB製最新型擬似太陽炉
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宇宙


シン「ふぅ…。どうやら作戦には間に合いそうだな。」

シンはそう言ってシートに背中を預けた。

シン「で、レイ、身体の方は大丈夫なのか?」
レイ「ああ、リジェネが送り付けている薬のお陰でテロメアは安定している。……が、だな……」
シン「…分かってる。『脳量子波』が出てきているって事だな。」
レイ「ああ。」
シン「なんだと思ってリジェネに連絡したら、『君の友人を生かす為の処置だよ。なにせレイ・ザ・バレルのテロメアは危険な状態に達しているからね。』だってさ。」
レイ「…自分でも自覚があるから、感謝はすれど、悪い事は言えないな」
シン「そうか。…チッ。しょうがないな、許してやる事にしよう。…………」
レイ「……?」

シンは真面目な表情をした。

シン「………レイ。」
レイ「…なんだ。」
シン「…もし何かあればマユを守ってくれないか?」
レイ「…どういう事だ?」
シン「いや、やっぱりマユはCBにいない方が良いんじゃないかと最近思ってな。……まあ、そういう事だよ。」
レイ「…つまり、マユと一緒に俺もCBを降りろと?」
シン「そういう事。…いや、動機なんて大したもんじゃねぇよ。ただこの世界が平和になった時には、せめてマユとお前には市民としてその平和を甘受して欲しいと思ってるだけだよ。ただの俺のエゴだよ。」
レイ「…だが、シン、お前はどうするつもりなんだ?」
シン「なに、CBのガンダムマイスターとして戦い、そして死ぬ。ただそれだけさ。もう平和を受け入れるつもりは無いな。戦争を根絶し、平和を作り出し、その糧になって死ぬ。最高じゃないか。」
レイ「シン……」
シン「さてと、少し飛ばすとするか。」
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