『未来を斬り拓く対話と運命の翼』
□第1話 歪みの残滓
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地上
シンとレイとマユの3人は一時の休暇を過ごしていた。
シン「映画?」
レイ「ああ、前にスメラギさんとミレイナが見た映画の話を聞いて、マユも見たがっているからな。どうだ? 一緒に見ないか?」
シン「…ま、良いんじゃない?」
レイ「ああ。」
シン「(…というかスメラギさんが妙に怒ってたのは……ま、いっか。)」
シン達は映画を観に行った。
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CB号
イノベイド生成ルーム
リジェネ「…………」
リジェネは無数の生成カプセルの中で今も稼働中の2台の生成カプセルの前に立っていた。
リジェネ「そろそろだね。」
そう言ってリジェネは片方の生成カプセルを見た。
パシュ…
生成カプセル内部の液体が消え、生成カプセルが開いた。
「…………」
生成カプセルから出てきたのは、リジェネやティエリアによく似たイノベイドだが、ティエリアではない。
リジェネ「やあ。初めまして、『アースド・V・ドロップ』。」
「アースド・V・ドロップ…それが俺の名…」
リジェネ「そう、君はこれからその脳内に刻まれた通りに動くといい。」
アースド「俺の役目……ヴェーダを使って人類を支える事…」
リジェネ「そう。だけど今はその時ではない。それにヴェーダへのアクセス権は現時点で連邦政府が把握しているレベル3までのアクセス権しか与えられない。まあ、その内レベル4までのアクセスが可能になると思うけどね。」
アースド「俺は貴方とティエリアの指示を仰いでいけばいいのか。」
アースドはティエリアの肉体を生成している生成カプセルを見た。
リジェネ「そう。でも、それは最初の内だけで、更にティエリアが指示を仰ぐ時は、それは君が自らの意思で動く時だ。」
アースド「ッ……」
リジェネ「そして、動く時の為の力を用意した。」
リジェネはモニターを操作し、ある機体達を映した。
アースド「これは…」
リジェネ「これは『セラヴィーガンダムV』。セラフィムガンダムのバックパック形態を模し、更にヴェーダのターミナルユニットと擬似太陽炉を5基搭載したセラフィム・コアファイターをティエリアが残した機体に組み込んだ、君の為に用意した機体だ。そしてこれらは『ガガラファエル』。ガガの肩にセラヴィーのGNキャノンを搭載し、背部にはセラフィム・コアファイターを多少簡略化したセム・コアファイターを搭載している。これらも好きに使っていい。さて、僕は『自分の機体』の整備と追加パーツの製造に取り掛かろう。」
リジェネはそう言ってイノベイド生成ルームから立ち去った。
アースド「………」
アースドはもう一度ティエリアの肉体を生成している生成カプセルを見て、リジェネが用意していた服を着て、イノベイド生成ルームから出た。