狂華楼
□にぃ
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『君達も、血が欲しいの…?』
「君は何者?」
『こっちが聞いていたのに……お前、死ね!』
そう言うと少女は、人とは思えない速さで距離を詰めてきた。
ガキィィイイイン…!!!!
刀と刀が合わさる。
「くっ…!?」
なんて力なんだっ!!
僕は、力を込めて少女の持っていた刀を跳ね返した。
『あはっあはははっ!!』
「「!!!?」」
少女が急に笑い出した。
『…鬼の匂いがする、ははっ女だね?』
「鬼だとっ!?」
鬼…そんなのいるの?
『紛い物の鬼、羅刹…』
「「羅刹を知っている…!?」」
新選組の秘密、羅刹を知っているなんて…
この子何者…!?
『不味い血だったよ…、純血の女鬼の血…飲んでみたいなぁ』
血を飲むだって!?
そんなの、羅刹と同じじゃないか!!
『ね、君達…女鬼のところへ、連れて行ってくれないかな?』
「…お前、名前は?」
『僕…?僕は、真央!狂華楼だよ♪』
「きょう…か、ろう…?」
『そう、宜しくね?』
そう言って、少女は僕の手を取り、口付けした。