君が笑うその世界を愛してる3

□第80夜
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…ストーカー気質って純血種の特徴でしょうか?

嫌すぎるんですけど…。

愛璃様の日記を読みながら浮かんだ素朴な疑問。
この日記を読んだ限り、間違いなく叶祈様はストーカーだと思うんですよ。
…枢もそうとしか思えない行動とってるし。
血は繋がっていないくせに、叶祈様と似通った行動をとってますよね?
ちなみに私自身もその素養がある事は否定できない事実だ。

…つばめくんと一緒にいた頃は、毎日つばめくんのところへ押しかけていて。
当時は幼かったから。で許されても今したらアウトな事もあったと思う。

自分の行動を客観的に振り返ってみて出した結論にショックを受ける。
や、一応理性はあるから自覚したら抑えますよ?
ただ、その“自覚”が出来るほど冷静になれるかが心配なだけで…。

純血種は唯一と決めた相手への執着心と独占欲が強い。
それは同じ吸血鬼から見ても恐怖の対象となるくらい…。
そう簡単には諦めないし。…いや、諦められない。がより正確か。

――現に私は枢に対する執着を捨て切れてはいなかったのだから。

ずっと心の底に沈めて、見ない様に蓋をしてきた気持ち。
自覚した時にはもう全てが終わった後で…それと同時に生まれていた恋心。

気付くと同時に終わったと思ったそれ。

ひび割れて、それ以上傷つく前にいらないと投げ捨てたそれを、拾って渡してくれたのが。

つばめくんだった。

君に対する思いがいつから“恋”になったのかはわからない。
けれど、欲しいという思いは出逢った時にはすでにあったんだ。

つばめくんに対する執着はその時からずっと続いている。

今更その気持ちを手放す事なんてできなくて…握りしめて離さない。

…そうしているのは、他でもない私自身の意志だ。


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