小ネタ置き場

番外までいかない、思いついたネタを置く場所
◆no title 

「李土?」
どうしたの?と固まって動かないでいる李土に問いかける瑠璃は可愛い。
普段のツンツンした様子は全くなく…無邪気ともいえる様子は本当に可愛い。
けれど。
…けれど!

李土?と嬉しそうな様子から心配そうな表情になった瑠璃は服の裾を引っ張てくる。
その姿は涙が出るほど可愛いけれども…!!

「誰の子だ!?」

瑠璃の肩を掴み、大きな声で問うてくる李土は涙目だ。
声も震えて涙が混じっている。
「私の子よ?」
「そうだろうけれども…!!」
何を当たり前の事を聞いてくるのかと、首を傾げながらも淡々と答えられるそれに。
怒りだとか悔しさだとか悲しさだとか…色々な感情がぐちゃぐちゃに混じる。

「それは………ぼくのこではないのだろう…?」

ぶるぶると体が勝手に震える。
見る見る盛り上がってくる涙。
声は喉につかえ、思った以上に小さなものになったが瑠璃にはシッカリと聞こえたようだ。
「どうしてそう思うの?」
「どうしてって…」
傷付いた様な表情になり、その瑠璃色の瞳に涙を浮かべた瑠璃に泣きたいのは自分の方だと…ぽろりと涙が落ちる。
瑠璃に子供が出来たというのなら、それは絶対に自分の子ではない。
可能性など万に1つもない。

なぜなら。

「僕達はまだそういった行為をした事がないだろう?」
「そうね」

あっさりと認められたそれに、かろうじて残っていた力が抜ける。
頽(くずお)れる李土を支える事もせず、瑠璃はこれまたあっさりと身を離す。
膝をつく李土に大丈夫?と問いかけてくる瑠璃の言葉は最早なんの慰めにもならない。

今なら世界を滅ぼせそうだ…と哀しみで染まっていく胸を押さえる事も出来ず李土は嗚咽を零す。

そんな李土を見下ろしながら…瑠璃は満足そうに口角を歪ませた。

END

李土様は今orz←こんな格好をしています。



2015/04/04(Sat) 00:27

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