マサ蘭小説

□でも。
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それから霧野先輩と一度も話さないまま、俺は帰宅した。

なんだか寂しいきもちを抱えて。
「ただいま…」
ふと居間のテーブルをみると、子供向けの恋愛小説が置かれていた。
(妹のかな…)
しおりが挟んであるページを開いてみる。
すると、こんなことがかいてあった。

☆<あなたのそのキモチ!like?love?診断してみよう!>☆

(俺の妹、好きなヤツいんのかな…)

無意識に俺は霧野先輩で診断していた。ごく自然に。

<その人がいないと生きていけないくらい必要としていますか?>
霧野先輩がいない雷門。俺には考えられなかった。YES。
そんな感じで10この質問に答えた。

<あなたのYESはいくつだったかな?8個以上だったら、あなたのキモチはloveかも!>

…俺、9個じゃん。
9個じゃん、俺。
つまりloveな訳?尊敬とか親しみとか以上に?
えっそれってBL?
ホモなの俺?!冗談だろw
なんなんだよ、この診断…

でも。しばらくして、落ち着いて考えてみると、本当に俺の持つ霧野先輩への思いはloveなのかもしれないと思った。
きっと昼間キャプテンと霧野先輩が仲良くしていた時に感じたあの気持ちは……嫉妬、なんだろう。

その夜はなかなか寝付けなかった。

つづくかな

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