マサ蘭小説

□ここはどこ…?!
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霧野先輩への思いに気付いたとはいえ、俺には何もできない。
だって、霧野先輩だってきっとキャプテンにloveの気持ちを持ってるだろうし。
霧野先輩は俺に優しくしてくれるけど、結局はキャプテンの事が1番好きで…俺の事なんかただのかわいい後輩としかおもってないんだろう。

霧野先輩は、俺に振り向いてくれない。

霧野先輩。好き過ぎて、嫌いになりそうですよ…

なんで先輩は、俺に振り向いてくれないんですか…?

霧野先輩が、俺の心をズタズタにしていく。



翌朝の朝練でも、誰にも話せないこの思いを引きずっていたせいで、ミスを連発した。
そして、霧野先輩は今日もキャプテンと仲が良い。その光景を見るたび、俺は苦しくなる。

早く諦めろよ俺。

そんな事をグダグダ思ってるうちに、練習は終わり、片付けとなった。
俺はいつも霧野先輩と片付けをしている。
数少ない、霧野先輩と話せる時間。
「狩屋!片付けるぞー!」
「はっはいっ」
俺の声が思わず上ずる。霧野先輩はそんな俺を不思議そうな目で見ると、くすっと笑った。
「早く行くぞ」
俺は霧野先輩と用具置き場に走り、片付けを始めた。
軽い身振りでひょいひょいとボールやコーンを片付ける霧野先輩を見ているうちに、俺は霧野先輩への思いを伝えなくてはという衝動に駆られた。
「きっ霧野先輩っ!!!」
「ん?なんだ狩屋?」
「…なんでもないです。」

そうだ。結局霧野先輩は、キャプテンが好きなんだった。
俺が、2人の間に入る余地なんか…全く無いんだよな。

俺、バカじゃねーの

気付くと、俺の目に涙があふれていた。
霧野先輩に気づかれまいと、急いで立ち去ろうとする。

その時。

後ろから、鼻にタオルのような物が押し付けられた。
何だ?
俺の意識が、だんだん遠のいていく。
霧野先輩は?
目を開こうとするが、意識が朦朧となっていて何も見えない。
何なんだ…?!




目が覚めると俺は、コンクリートの上に寝ていた。

…ここどこだよ…?

まわりを見渡すと、あたりはコンクリートの壁で囲まれていた。
結構広い。
…またフィフスセクターの仕業か?フィフスセクター復活?

その時、後ろで物音がした。どうやら、人のようだ。しかも、雷門のユニフォームを着ている。駆け寄ると、何とそれは
霧野先輩だった。


続く。と思う

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