イヴのキセキ
□第一章
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「ところでルパン、今回狙うお宝ってのはなんなんだ?」
「・・・次元、お前頭イカれちまったのか?」
ルパンに言われた通り仕事の準備をしていた次元は、ルパンが何を狙っているのかを聞いていないことに気付き、顔をあげる。ルパンは目を見開き驚くと、次元のおでこに手をあてた。
「熱はねぇみてぇだな。」
「・・・。失礼だよなお前って。」
ハァ、と次元は溜め息を吐き、ルパンの手をどかす。少しずれた帽子を被り直し、で、と口を開く。
「何を狙ってんだ?」
「ピーターパンのお宝さ。」
「ピーターパン!?」
―――なんで、それを!?
次元は驚き、目を見開く。帽子からチラリと見えた次元の見開かれた目を見て、ルパンはそうさ、と答える。
「ピーターパンのお宝。‘影縫い道具’に、‘緑の帽子’そして、
‘妖精の粉’」
ニヤリ、ルパンが笑う。
「‘妖精の粉’面白いじゃない?その粉をかけたモノは全て、空を飛ぶ。」
「・・・。」
「・・・次元?」
話を黙りこんで聞く次元に、ルパンは首を傾げる。次元は暫く黙っていたが、口を開いた。
「・・・なぁ、ルパン。」
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