イヴのキセキ
□第五章
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―――プルルルルル
プルルルルル
プルルル・・・
「こちら次元。おいルパン、聞こえるか?」
『こちら次元。おいルパン、聞こえるか?』
「こちらルパン。聞こえてるぜ次元。」
『こちらルパン。聞こえてるぜ次元。』
三年前と同じ言葉。余裕そうな態度。声が震えそうになるのを堪える。
「お宝はゲット出来たのか?」
『お宝はゲット出来たのか?』
「あぁ、勿論。」
『あぁ、勿論。』
「・・・ッ!」
震えそうな声を堪える。涙が溢れそうになる。嫌だ、ルパン。
「そうか。じゃあ、」
「次元。」
例の場所で落ち合おう、次元がそう言おうとしたがルパンによって遮られる。三年前にはなかった展開に、僅かに期待を抱いてしまう。
「な、なんだ?」
「次元、お前は、」
何処から来たんだ?
「!」
「昨日会った時、お前は三年ぶりって言ってたよな。そりゃ可笑しい。一昨日に俺と次元は会ってんだから。」
次元は何も言わず、ルパンの言葉を聞く。
「それに、昨日はずっとボーッとしてやがった。時たま、俺を見て懐かしんでいた。」
「・・・。」
「お前は、三年後から来たんだな?」
「・・・あぁ。」
ルパンの言葉に、俺は返事を返す。良くわかったな、と思いつつ、流石ルパンだ、と関心する。
「・・・じゃあ、三年後俺は居ねぇんだな。」
「・・・あぁ。」
「・・・そっか。」
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