イヴのキセキ
□第三章
1ページ/4ページ
「ごめん!次元、五エ門!」
「何なのだいきなり。」
「聞いてりゃわかんだろ。」
「実は・・・。
お宝入手、失敗した。」
瞬間、五エ門はルパンを殴った。
「どういうことだルパン。」
次元は煙草に火をつけながら問う。内容はわかっていたが、三年前通りに会話する。
ルパンは殴られてたんこぶの出来た頭を擦りながら、ついさっきの出来事を語りだした。
「囮作戦は成功か。」
ルパンは真っ直ぐの通路を歩きながら呟いた。恐らく、たくさん居ただろう警備員。しかし今はところどころで立っているだけだった。
ルパンはそれにニヤリと笑う。
「思ってたよりらくしょーだな。」
ぬふふふと小さく笑い、ルパンは目の前の大きなトビラを開けた。
ギィィィィ・・・
思っていたより大きな音をたてたトビラに、ルパンは多少びくつく。だが、直ぐに気を取り直すと、目の前にあるお宝を見て、口角を吊り上げた。
「よーやくお目にかかれた。ピーターパンのお宝ちゃん。」
ルパンの前方には、大きなガラスの容器にいれられた小さな小瓶があった。
→