イヴのキセキ

□第四章
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『おい、』

『おい、ルパン、』

『起きろって、なぁ!』

『ん〜後五分・・・。』

『起きろ馬鹿ッ!!』

『・・・この様子だと、起きそうにはないな次元。』

『・・・だな。』

『むにゃむにゃ・・・。』




















「おい、次元。」

「ん・・・?」

五エ門に肩を揺さぶられ、次元は目を覚ます。ここは自分達のアジトだ。どうやらいつの間にか眠ってしまっていたらしい。次元はボーッとしながら五エ門を見る。

「もうすぐ、11時になる。」

「・・・そうか。」





11時。





そう聞いて、次元の心は重くなる。嫌だ。ルパンが、ルパンが居なくなる。

いっそ、五エ門にこの話をして、一緒にルパンを止めよう、と言ってみようか。

俺だけじゃ無理だと、止められないと思っていたが、五エ門が一緒なら、もしかしたら・・・。

いや・・・その前にこんな話、五エ門が信じるわけないか。

次元は小さく苦笑する。その意味がわからない五エ門は小さく首を傾げる。だが、外を見て呟いた。

「・・・行くぞ、次元。」

「・・・嗚呼。」

その言葉の意味がわかり、次元は起きたばっかりで多少気だるげな身体を動かした。


















































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