twin・prince
□Ti amo
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どさりと押し倒されるのと、キスされたのはほぼ同時だった。
だから反抗の声を上げる間もなく口を塞がれて、突然のことにロクな抵抗もできない俺をベルはあっさり自分の下に組み敷いた。
唇をぴったり塞がれたかと思うと、強引に唇を割られて舌を絡め取られた。
…畜生、どこでこんなこと覚えたんだよ……
「んっ…ふぁ…んっ、ん…」
ぐちゅぐちゅ激しく口の中を掻き回されて、酸素が足りなくなって頭がぼーっとし始めた。
体から力が抜けて俺が大人しくなると、ベルはやっと唇を離してニヤリと笑った。
「しししっ、キスだけで感じてやんの」
「…うっせ…」
乱れた呼吸を整えていると、俺に馬乗りになっているベルが俺の服のボタンを外し始めた。
「あ…!?ちょ…何してんだよ!」
「んー?見て分かんねぇ?」
俺の抵抗なんかお構い無し。
着ていたワイシャツをあっさり脱がせられて、思わず体を引いて逃げようとしたら。
そうはさせないとばかりに、強く腕を捕まえられてベッドに縫い付けられた。
振りほどこうとしたけれどベルの手は離れなくて、悔しまぎれに睨み付けたら前髪の奥に覗く瞳と視線が重なった。
重なる視線に意識が呑まれそうになるけど、何とか堪えてベルを怒鳴りつけた。
「離せよ、クソ弟!」
「しししっ、そんなに怒らなくて良いじゃん。
ちゃんと全部可愛がってやるからさ、オニーサマ」
「はぁ?余計なお世話だし……うぁっ!?」
抵抗の言葉を吐いたら、ベルの指に体のラインをなぞられてまた力が抜けた。
そのまま乳首を摘ままれて、好きなように弄られる。
「ぁっ…あ…ふぁあっ……」
「余計なお世話とか言いながら感じてんじゃん」
「かっ、感じてねぇよ!自惚れんなクソ弟!!」
反論したら唇を重ねられて舌を絡め取られる。
キスをしながらベルは乳首を指で摘まんだり擦ったり、俺に刺激を与え続ける。
「んっ…ん…!んんーっ…」
与えられる快感で朦朧としてくる意識の奥の方で、カチャカチャとベルトを外す小さな音が聞こえて我に返る。
抵抗する前にズボンも下着も剥ぎ取られて、羞恥で頬が熱くなった。
舌を絡めてくる力が弱くなったのを感じ取った俺は、ベルの胸に手を当てて唇を引き離した。
「っは……てんめ、殺す!」
唇から零れた唾液を拭いながら睨み付けると、ベルは余裕しゃくしゃくで笑いながら言った。
「そんなカッコでそんなこと言われても怖くねぇぜ?
つか、お前に俺が殺せるわけないじゃん」