腐女子高生・Middle&Seasonモノ置き場3

□腐女子高生のドレスについて
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白といっても、いろんな色が有るもんだと、健人は思っていた
相変わらず、女の子は服で化ける
目の前にいるウエディングドレスの鈴花、ナカムー、チーの三人、
材質や光沢の違いで、白いウエディングドレスも、ただ白いだけではないと実感した
如何せん、三人とも別人に見えて来るのだから、ナンパやモテ度が高くても、女の子の化けるのを見る心眼はまだまだだと思わされた

相変わらず、恵比寿女子の被服室にあるフイッテングコーナーのカーテンの向こう側から、斎の悲鳴が聞こえていた
ついでに、被服部の少女の……イッちゃった斎のようにはぁはぁ言ってるのも聞こえているが……

「いやーっ!!あたしがウエディングドレスなんてガラじゃねーわよ!!」

「う腐々♪
これを着せなきゃ、コスプレ腐女子の名が廃るってもんでしょー!!
脱がせて剥いたんだから、後は着るだけよ、不知火ちゃーん♪」

「あんたこそ、目がイッてるわよ!!
腐女子に着せるなら、あんたでも誰でもいいでしょーがっ!!」

「ダ・メ♪
一度誰かに試したかったのよ
この書き下ろし限定版のウエディングドレス♪
不知火ちゃんが餌食になるなら、本望よ♪う腐々♪
我が人生に悔い無し♪♪」

「誰が着るか!!
これ以上奴らに恥晒してどーすんの!!
メイドじゃないのよ?
ヅラも被らなければ、メイクもしないし、変身後がバレんじゃないの!!」



「……わかった、不知火ちゃんの操が危ういのね
だったら、他の男に汚される前に、あたしが貰うわ」



「「「「「ぶっ!?」」」」」



カーテンの外にいた男達が、全員吹いた

ある意味、真実を穿った発言だ
女の子の心眼や眼力は、何故にこうも鋭いのだろう

「ぎゃーっ!!迫んないでよ!!
あたしは受けより攻めなんだからーっ!!」





「って、そっちかよ!!」





健人は思わずツッコミを入れた

どっちがボケで、どっちがツッコミなんだか解らないが、基本、この二人は性別関係ない人種なんだろうか?

「今日も仲良しだねぇ」

「そうだね♪」

「あれはあれで、萌えなんだろうしね」

日だまりのようにほっこり和んでいる女の子チームは、まさしく大物かもしれない
揃って白いウエディングドレスが、やけに眩しく天使が着ているローブに見えて来る不思議

「そりゃ、あたしは究極のドSと、究極のドMを目指してるけど!」

「さぁ、不知火ちゃん
その体、髪の毛から爪先まで、あたし色に染めてあげる
イイ声で啼いて♪」

「……ちょ、可愛い顔して迫んないでよ……
あたしこそ、あんたを喰い潰したくなるじゃない」

「ぐちゃぐちゃに絡んじゃえば、同じ事だよ」

ブワッと、カーテンの向こうで、百合が咲き乱れた気配がする
失念していたが、斎は腐女子を自称していても、男女問わない意味でも雑食だ
つまりは、二次元的に両刀……ぶっちゃければ、性別なんかある意味関係ない腐である

カーテン越しに衣擦れの音がする

「綺麗な肌してるよね、不知火ちゃん……」

「っ……貴女だって、イイ乳してるわよ」





「って、いい加減にしろーっ!!」





健人は思わず叫んだ

何でカーテン越しにレズものの濡れ場を、聴覚で感じなければイケナイのか……
揺れるカーテンと、シルエットを入れるなら、視聴覚で女の子同士の秘密の花園を脳みそに叩き込む事になる

妄想力逞しい若い男には……



「拷問だろ!!嫌がらせかよ!!」



康人なんて、回れ右で耳塞いでるし……
完治も渚も、反応に困っている
誉は、変わり身が早いのか、机にもたれて本を読んでいた
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