腐女子高生・Middle&Seasonモノ置き場3

□腐女子高生の花嫁騒動?(誉の場合)
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1mの竹差しを、斎は刀のように構えた
手慣れた感じからいって、ゲームか何かの刀キャラの動きを習得したモノと思われる
だけど、冗談ではなくウエディングドレスでこれはナイと、誉は思う

「あ、それはそうと、不知火ちゃんにこの衣装を決めたの誰?」

被服部の少女は、嫌にキラキラしながら野郎共を眺める

「不知火ちゃんの美脚をよくぞ理解したわ!



不知火ちゃんに踏まれて跪きたい、ドMがいると見たり!!」



「そんなわけあるかぁっ!!」



健人が反射的にツッコミを入れた

「いや、別にそんな事はどうでもいいわ」

斎はバッサリと言い放ち、今度はバトンのように竹差しを回しだした

「今度のイベントで、完璧にこのキャラを仕上げる算段しなくちゃね」

時間も無いしどうしようかと考える

小道具……あったかしら?

「じゃ、あたしはカラードレスの方やるから、一緒にラブラブしよーね♪」

またしても、百合な気配に、誉は砂を吐きたくなった

リアルヤオイはゴメンだが、腐女子同士の百合もゴメンだ
一般人で腐ってない可愛い女の子同士ならば、良いけれど……

ぱたん、と本を閉じて、誉は改めて斎を眺めた



似合わない事も……ないかもしれない



でも、誰も斎には何にも言わない不思議
何を言っても、斎はキレそうだから、触らぬ神になんとやら……らしい

「なぁ、緑川」

「何だ」

「斎って、思いの外、似合ってね?」

「……黙って座って動かなければな」

一言でも発したら、台なし
一発でも手足が動けば、台なしだ

「何か、失礼な事言ったわね?」

斎は、何処から出したのか、トンファーを健人と誉に突き付けていた



本気で武装する花嫁なんて、前代未聞だな



誉は、斎のトンファーを下ろした

「大人しく従順なら、可愛いのにな?」

誉と斎の視線がかち合う
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