family
□家族決裂
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あんなことがあったため、皆とは帰れない。
ということで私は先に走って帰った。
涼介に呼ばれたけどそれさえも無視して。
家に着いた私はドアを開けた。
すると、リビングのドアが開き、宏太にい、慧にい、光にい、雄也にいがでてきた。
龍はまだ帰ってきてない。
宏「おかえりあいり!」
慧「おかかー」
光「会いたかったよハニー!」
雄「おかえり愛しのあいり!」
私は無言で俯いた。
慧「あいり?」
慧にいが呼び掛けてくれても無言。
私はいったん靴を脱ぎ、家にあがった。
『ねえ皆…。』
光「どうした?」
すごく言いづらい。
ううん、言いたくない。
でも言わなくちゃ。
皆様、あれには宏太にい達も入ってる。
『……これから…もう私に話しかけないで。触らないで。ご飯も洗濯も私のものはしなくていい。もう関わらないで。』
宏「は…?何言ってるんだ…?」
雄「関わらないでって…俺達家族なんだぜ?無理だよ。まずなんでそんなことを言うんだ?」
私は無言で廊下を見つめた。
慧「ねえ…学校で何かあった?」
『…別に…何もない。もう私には関わらないで…お願いだから…関わらないで。』
私はそれだけを言い残して階段をかけ上がり、部屋にいった。
結局は慧にいと部屋が一緒なため、夜は気まずい。
だけどなんとかしてやりすごす。
私は引き出しを開けて携帯を取りだし、電源を入れた。
新着メール256件
私はまた電源を切り、引き出しに入れた。
電源を切る瞬間、メールがきたことは知らないようにする。
ベッドに倒れこみ、抱き枕を抱えた。
やっぱり抱き枕は安心する。
けど涙が出てきそうで仕方なかった。
いきなり、後ろで部屋のドアが開く音がした。
私は振り返りもしなかった。
きっと慧にいが入ってきたんだと思う。
でも気配は私のすぐ後ろ。
多分私の後ろで座ってる。
慧「あいり…?」
無言で抱き枕を抱える。
慧「あいり…喋らなくて良いから聞いて…?俺達はさ、家族だろ?だから関わらないというのは無理がある。絶対に俺達は関わり合っているから。学校で何があったのか俺達は知らない。まず学校であったのかもしらない。」
慧にいは語り出した。
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