family
□変わった出来事
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それから毎日、毎日、こんな日が続いた。
殴られ、蹴られては顔に傷をつくり、体に痣をつくり。
時には水をかけられたり。
涼介達が帰った後の放課後で続いた。
宏太にい達に何回も心配されたけど、私は決まって
“大丈夫、私がドジなだけだから。”
と答えた。
ある日、いつもより、少し遅く学校に着き、教室にいった。
すると、涼介達はまだ来てないのに女子達は普通に喋っていた。
いつものようにこっちに目をやって静かにならず、ワイワイと教室は賑わっていた。
不思議に思いながらも心のどこかで安心し、席に着いた。
そのまま何も起こらず、涼介達が来たらまた玄関へと走っていった。
私は教室で女子1人、机にうつ伏せになっていた。
しばらくして教室がドッと賑やかになった。
すぐに涼介達が来た、と思い、ゆっくりと顔をあげた。
そうすると、目の前には3人の顔。
どあっぷで顔の前にあった。
私は驚きで椅子から落ちそうになった。
『びっくりした…!なんなの!?』
侑「いやー、元気ないなと思って♪どうっ?びっくりしたっ?」
びっくりもなにも心臓が破けたかと思ったよ。
『当たり前でしょー?もう…心臓止まったかと思ったんだから…。』
裕「ねえ、あいり。なんで最近は一緒に行かないの?俺達寂しいよ?」
『いや…あの…えっと…。』
こういう時はどんな風に言えば切り抜けられるんだろう…。
…方法がない気がする。
涼「なに?なんかあったのか?」
『いや、別になにもない…よ?』
と言ったらまるっきりの嘘になっちゃうんだけど。
でも言ったら…。
『わ、私の気分でだよっ!私ちょっとトイレ!』
そう言ってから教室から飛び出し、渡り廊下に行った。
壁にもたれて座り込み、ほっと一息。
そのまま座っていると、目の前にスカートを風で揺らした3つの影があった。
顔をあげると、目の前にはあのときトイレで散々やってきた女子達だった。
女「言ったこと、守れないんだ。」
『あれは仕方なかったの!あんな状況で無視するなんてできるわけがないよ!』
女「でもちゃんと守れてなかった。何回言ったら分かるんだよ。」
そんなこと言われて…私だってただじっと怯えてるだけじゃないんだから。
『何なの…。』
女「はあ?」