JUMP短編2

□試そうよ
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龍「ねえ知念くん。」


侑「ん?どうしたの、龍。」


龍「指切り元万ってさ、痛いよね。」


侑「え?どうしたの、急に。指切り元万は約束をするときに使うんだよ?痛くないよ。」


うん…その通りだね。


でも俺が言ってんのはそんなことじゃないよ。


龍「そっか…痛くないんだ。知念くんでも痛くない?」


侑「うん、痛くないよ。」


痛くない…か…。またしてあげよう。















龍「ねえ知念くん。」


侑「んー?なあに?」


龍「お腹ってさうったら痛い?」


侑「それはー…、まあ溝に入ればね。」


だから、そんなことじゃないんだよ。


龍「ふうん…そっか。」


そんなのじゃないよ、知念くん。



















龍「ねえ知念くん。」


侑「なあに?」


龍「手首切ったらさ…痛いかな?」


侑「そりゃあ痛いよ。龍はそんなことしないでね。」


龍「俺はしないよ。絶対にね。」


だって…俺がやったら無意味だからね。


















龍「ねえ知念くん。」


侑「どうしたの?」


龍「足を切ったら痛いかな?」


侑「あまり痛くないんじゃない?絆創膏でも貼っとけば数日で怪我は治るよ。」


そんなこと聞いてないよ。


龍「へえ…そうなんだね。」

















聞いてないよ、知念くん。





俺はそんなことを聞いてるんじゃない。





わかるよね?知念くんならすぐに。

















龍「知念くん。」


侑「ん?」


龍「手ってさ、切ったら痛いよね。」


侑「絆創膏貼っとけば怪我は治るよ。」


分かりきってるさ、そんなこと。


龍「ふうん…そっか。」
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