JUMP短編2

□うるさいんだよ。
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…mrmt


五月蝿い。


知念くんってこんなにも五月蝿いの?


泣いてるし。


ちょっと目を半田ごてで焼いただけなのに。


それだけで泣き叫んじゃってさ。


バカみたい。


五月蝿いし。


黙ってくれないかなぁ…。


あ、でももっと聞きたいかも。


理不尽?


うるさいよ。


俺に理不尽なんて言葉は通用しないよ。


理不尽こそ最高の痛めつけじゃないか。


知「ぐっ…っうぅ……っあぁぁあ……」


あれ?


叫んでない。


ダメじゃん。


もっと俺を苛立たせてくれないと。


知念くんを殺したくなるほど苛立たせてくれないと。


知「あ''ぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!」


次は反対の目。


酷い?


何も酷くなんかないよ。


俺は愛を表してるんだよ?


知念くんからはいつも愛してもらってるからね。


今度は俺が愛をあげないと。


ほら知念くん、泣き叫んじゃって嬉しそう…。


森「知念くん、嬉しい?」


知「や…めて…っもう、こんな…の…!」


森「は?」


知「ぼ、くは…っ嬉しくな…、いっ…!」


嬉しく…ない?


何言ってんの?


彼女の俺が愛をあげてるんだよ?


その愛を嬉しくないで帰してくるの?


森「ふふっ……ははははっ…あっはっは!」


可笑しいね。


嬉しくないって言われて涙が出てくるなんて。


でも知念くん、見えてないから良いんだ。


いくら泣いたって笑ってれば。


森「あーっはっはっは!」


知「……………龍…な、いて…る…?」


森「…え…?」


知「僕ね…分かるよ…っ?龍が今…泣いてるの…。」


森「な、泣いてなんか…!」


知「ううん…泣いて、る…僕にはね…分かるよ…?これってさ……愛してるからかなぁ…?」


目の前が涙でボヤけてきた。


あぁ…俺は愛が間違ってるね。


龍「ごめ…ちね、くん…ごめんなさ…っ!」


知「ううん…いいの…。」


龍「嫌いに、ならないで…っ!」


知「ならないよ…愛してるから…龍も僕を…愛してる、でしょ…?」


龍「うん…っ愛してる…!すごく愛してる…!」


















あれから俺は一人になった。


周りからは同情の声ばかり。


森「うるさいんだよ。」


end
 

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