family

□知らない
1ページ/6ページ



宏太side


皆で探しに出て約一時間が経とうとしている。


いっこうにあいりは見つからず、俺達は先を急ぐばかり。


俺は光と大貴と一緒に探していた。


宏「いないな…。くそ…っ、どこに…!」


光「大貴、心当たりない?」


光がそう問いかけ、大貴は少し考えた後、頭の上に電球を出した。


大「裏門!!」


光.宏「「裏門?」」


あいりは学校から帰ってこないまま。


俺達が暇だったから学校に迎えに行った。


だけどあいりは先に出ていった、と圭人が言っていた。


でもおかしい。


あいりが出るよりも先に俺達は学校に着いていた。


でもあいりは俺達がいた門では見かけなかった。


・・・ということは、、、、裏門。


宏「そうか!」


光「あいりは裏門から出てどっかに行った?じゃあ裏門辺り探してみよう!」


大「きっとそうだ!」


俺達は学校の校門前にいたため、すぐに裏門へと行った。


光「・・・真っ暗・・。」


大「おば…っ…お化けでる!?」


宏「心配すんな、少なくともお前は見えないから。行くぞ。」


いろんな道を行ったり来たりして探した。


あいりはこんなとこ来る機会がないから分からないはずだ。


じゃああいりはどうやって移動したんだ?


…いや、そんなことよりもあいりを探しだす方が先だ。


気がつくと俺達は河川敷の上の橋に立っていた。


息をきらして汗をたらしながら。


宏「はあ…っ…はっ…!」


大「この河川敷にあいり…いな、いかな…!」


光「いる、わけ…がない…!はあ…っ…はあ…!」


俺達は走りすぎてまともに喋れてなかった。


少しして荒かった息も静かになり、休憩がとれた。


光「なあ…おい…!」


宏「なんだ?」


光が急に俺の腕を掴み、揺らしながら呼びかけてきた。


大「光にい?どしたの?それより早くあいりを見つけないと…」


光「河川敷に…何か、変なのが…。」


光は少し遠いところを指差した。


確かに。


周りは草で細い黒い影がたくさんあるのにその場所だけはなぜか黒い物体がいるみたいだった。


宏「あれは…なんだ?」


大「なんか…人に見えるんだけど…、」


光「お、俺も…。」
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ