family
□本当は
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次の日、退院した私は家に帰っていた。
『皆には…』
言わないと決めた。
今まで皆に心配をかけすぎた。
これまで心配かけないようにしてても結局は心配をかけた。
でも今回は違う。
今回だけは…皆に本当の嘘をつく。
今回だけは…絶対にバレないように。
…ごめんなさい。
けどたまには…たまには罪悪感を持たせて。
しばらく歩いて家に着いた。
なんだかインターホンを押すのを怖がってる私がいる。
でも押さないと入れないから決意をかためて押した。
すると、一瞬にしてドアが開き、中からたくさんの人達が出てきた。
『びっくりしたぁ…!』
何が起きたのかと思った…。
光「あいりーっ!会いたかったよー!」
雄「寂しかったよー!」
慧「お帰りあいり!」
大「ほら!ただいまーって言ってよ!」
涼「別におかえりとか言う気ないけど…なんとなく出てきた。」
裕「とか言ってめちゃくちゃ猛ダッシュしてたけどね。」
侑「あいりーっ!」
圭「なんか…賑やかだね…(笑)」
龍「昨日はお通夜のようだったのにね(笑)でもお帰りあいり!」
…あ、はい。
なんだか良くわかんないけど…
『ただいま♪』
これだけは言っておかなきゃね。
すると、奥から一人、顔を出した。
宏「お帰り♪ご飯食べる?」
『うん、私もうお腹空きすぎて空きすぎて…。』
私達は中に入り、ご飯を食べ始めた。
私はというと…
龍「あいり…なんか食べるの早くない?」
ギクッ
『そ…そうかな?一日いなかったからそう感じるのかもよ?』
そう、私は食べるのを早くして、ご飯を終わらせた。
全ての目的はこのポケットの中に入ってる薬。