秘密警察特殊部隊
□第三章〜恋焦がれた独孃狼(ドクジョウガ)
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「xに=をして……そーすると4になりますよね?」
「うん、でもそこからyを導入すると?」
「あぁ!そーいうことですか〜」
数時間走る車の中、さっきから私達の会話………というよりは
勉強会はこんなことばかりだ。
車の中はあまり散らかっている方じゃないけれど……
寿さんの車の中は恐ろしい。
後ろの席には拳銃やらなにやらで溢れている。
「ところで…………その、寿さん」
「なに?」
「後ろに積んであるのは………」
「あぁ、それ?俺の趣味♪」
趣味ときた。
こんなのが趣味だなんて……思いもしなかった………
「なんのために?」
…………
特に疑いだとかそういう気持ちを含めて言った訳ではないんだけどな………
「さぁ?誰かを殺す為以外は考えられないけど」
「………そうですか」
そこから二人の間に沈黙が続いた。
………………………
…………………………
……………………
「あのさぁ…………」
ふいに寿が告げる。
「今から行くとこに、総長サンがいるんだよねぇ〜」
え…………?
総長が。
いる?
「ほ、んとですか!?」
「悪いけど嘘つくほど僕は楽しい人じゃない」
ほんとに、いる。
総長がいるんだ……!!!
あの日の電話以来……
バァンッッーーーー!!!!
軽い爆発音がする。