秘密警察特殊部隊
□第三章〜恋焦がれた独孃狼(ドクジョウガ)
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総長総長総長総長総長総長総長総長総長総長。
私のすべては貴方でできている。
貴方がとても愛おしい。
狂ってしまうほどに…………
貴方が他の女なんかに笑い掛ける、目を向けるだけでその女は憎い。
標的。
総長。
いつ何時でも貴方のことしか考えていない。
わかっている。
貴方がどれ程の女に愛されるか、なんて…
でも、でも、でも、でも、でも、
私が一番最初に貴方を好きになったの。
だからだれにも渡さない。
触れさせない。
私が抱く貴方への感情は狂愛。
独りの少女は白い美しい花の花びらを千切るように取る。
一枚一枚。何らかの遊びのように。
「嫌い、好き、嫌い、好き、嫌い……?」
嫌い、と少女が呟いた時……
一枚の花びらが風に揺られ飛んで
行った。
それを見て少女はまるで狂ったように笑い出す。
「ふふ、なんて馬鹿なことをしてるんでしょう………?
私が貴方を嫌うどころか………愛しすぎてしまっているのに……」
そう言って少女は一歩一歩、去って行った。