夢小説

□headache
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「…………」
ああまた来たよ、コレ。
頭痛。
ストレスからなのか風邪からなのか全く原因は分からないけれど、頭痛がする。
仕方ないから帰りに頭痛薬を買っていくか、と心に決めてまた机の上の作業に戻る。
でもこれだけは分かっている。
どうして頭痛がするか、少なからず原因はコイツにあるだろう。
「るち!」
人吉善吉、第100代生徒会会長職一年一組所属のめがね。
「勉強はどうだ?なにか手伝えることあるか?」
一言で言うと、うるさい。
テンションが無駄に高くて、嫌でもアイツを思い出す。
球磨川禊、三年−十三組所属。
「あー特にないから自分の仕事に戻って」
「俺はもう終わった!今日一緒に帰ろうぜ!」
「無理。今日帰りに買い物行くから」
「だったら荷物持つよ!」
ニッと嬉しそうに笑う人吉。
この人懐っこい笑顔を差し引いても江迎の言ってることがよく分からない。
「黒神」
「は?黒神?めだかちゃんがどうしたよ」
でも何で黒神を好きじゃなくなっているんだ?
これは夢?
「お前の好きな人は」
「るち」
おかしい。
「今日なんか頭痛がするんだ。だから変な幻覚と幻聴がするんだ」
「そうか、なら」
人吉の背後に誰かいないか?
目が霞んでよく見えない。
「『どうする?るちちゃんに選ばしてあげるよ、夢か現実――どっちかをとるか』」
これは夢?
それとも現実?
「私が好きなのは人吉で嫌いなのは球磨川先輩ってこと?」
それとも逆?
もう頭が痛くて、何がなんだか。


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