夢小説

□死にぞこない
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「私は絶対、
貴様を残しては死なんぞ善吉!」
「へ?めだかちゃん急に何を…」
俺は鞄に入れようとしていた
教科書を押しとそうになった。
力を込めてなんとか堪えたけど、めだかちゃんは更に続けた。
そういえば助けに行った時、勢いでプロポーズしちまっだよなぁ。
いや昔から好きだったんだけど、もうちょい順序よく踏んで最初は告白からいけば良かった。
「貴様と結婚して、老いることはあっても貴様より先には死なん」
「はぁ…そりゃ女性の方が
平均寿命が長いし」
そうは言っても俺はめだかちゃんより先に死にたくないと思った。
少しでも一緒に、めだかちゃんと居たい。
めだかちゃんのそばに居たい。
めだかちゃんを悲しませることは絶対したくない。
「めだかちゃん」
「なんだ」
「俺は死んでも死なねぇ」
「?」
「俺は少しでも多くめだかちゃんのそばに居たい。だからもし俺が死にそうになったら…」
めだかちゃんにはその言葉だけで伝わったようで、口角をにやりと上げた。
「ああ、もちろんだ」
その時は人工呼吸でも心肺蘇生でも何でもしてやる。
だから
「死ぬなよ善吉」
「ああ」


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