俺、怜斗(レイト)は無類の本好きである。
仕事を終えて向かう先はもちろん本屋だ。
店員ともとある理由で顔見知りだ。
「怜斗さん、いらっしゃい」
「ああ」
近くを通れば店員が会釈してくれる。
「怜斗さんっ!いらっしゃいませ!」
「お、壱郎(イチロウ)くんこんにちは」
「今日もお疲れ様です!」
「ああ、君も」
もう分かると思うが、俺は壱郎くんが好きだ。
もともと男が好きなわけではない。
まだ学生でバイトとしてだけどしっかり働いていて真面目な様子に好感が持てる。
「新しい本入りましたよ」
「本当かい?じゃあ見せてもらおうかな。ついでに在庫状況を確認してもいいかな」
因みに俺の仕事というのが出版社の営業部だ。
「あ、はいっ!」
にっこりとあどけなく笑う。
「はぁっん!れいっと、さんっ」
後ろから攻め立て突き上げると壱郎くんは快感に身を委ねた。
広い静かな倉庫で壱郎くんは乱れに乱れた。
「おれっまだ…しごとちゅっ…」
「こんな所に俺と来るなんて本当はまんざらでもないんでしょ」
「ちがっん!はぁんっはぁっん」
パンパンと肉のぶつかる音と厭らしい水音がしてそれが更に俺を興奮させる。
「あっあっ!イく、イくっ!」
「ダーメ」
ぐっと先端を押さえつけると苦しげな声を上げた。
「はぅ……んっなんでぇ」
「ここで出しちゃったら本にかかるだろ?」
「でも……くるし、よぉ」
「なら俺の恋人になってよ」
「うんっ…だ、から…イかせてっおねがい゙っ!」
「イけよ」
刹那、押さえていた物を激しく扱いながら後ろを突き上げると壱郎くんは甲高い声を上げてイった。
「あっあっあっあっん〜〜〜!」
「ありがとうございました〜!」
壱郎くんを恋人にするという計画を見事に成功させた俺はご機嫌なままことを終えた。
やっぱり若い奴はタフだな、と本を探す振りをしつつ一生懸命に働いている壱郎くんを盗み見るのであった。