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□第八話 忍び寄る過去
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「レイナ・・・・あなたレイナだったの?」
「そうよ。あれから8年経つもの。大きくなってるから分からなかったでしょ?」

クスッと笑い、レイナはリオに近づく。

「リオは変わらないからすぐに分かったわ。毒に侵されて身体が縮んだから戻らないのね・・・」
「・・・・・・そうね」
「私はリオを探しにあの村を出た。そしてリオを見つけ、フォルスに会うためにリオの名前を名乗って海賊になったの。そうしたらきっとフォルスの方から来ると思ったから・・・」
「そう・・・・」
「でも、姿を消してから私に会うまでの間は何をしてたの?」

そのレイナの言葉にリオの身体はビクッと飛び跳ねる。
ガタガタと身体が震えだし、リオはしゃがみこんでしまった。

「リオ・・・?」
「・・・・・フォルスに連れ去られて、気がついたらあいつらの海賊船の中にいた。何年も海楼石で出来た牢屋に入れられ、拘束され・・・・海賊・海軍の船を私のカゼカゼの実で全滅させていた・・・。それだけじゃない・・・抵抗する村や町を何個無くしたか・・・・」

そんなことがあったことを知らなかったとはいえ、嫌な記憶を甦らせてしまったことにレイナは後悔した。
レイナは優しくリオの身体を包み込んだ。

「そっか・・・・リオも辛い思いしてたんだね。でも、私と会ったのは無人島だったよね・・・なぜあの無人島に?」
「・・・・とにかく人のいないところに行きたかった。私を狙った海賊や海軍がたくさん来たから・・・・」

リオにはレイナがリオに会う前にはもう賞金がかけられていた。
だからこそ、レイナは海賊や海軍の情報が村でも収集でき、リオのいる場所が大体予測できたのだった。

「フォルスの乗っている海賊って・・・船長は誰?」

レイナはリオの肩を掴み、少し低い声で言った。
リオは呼吸を落ち着けレイナの顔をまっすぐ見た。


「バーグ海賊団・・・・。視切りのバーグと言われていて、千里眼の持ち主なの。だから、私の風も視切られて効かなかった」
「え・・・・」

レイナはその言葉に言葉を失った。

いくら私の出す糸が見えなくても見切られる・・・?

不安が頭を過ぎった。

「そういえば・・・他の海賊たちは?」
「あぁ、誰も取ったことがない宝があるってことだからみんな探しに行ってるわ」
「そう・・・」

そういえばバーグもすごいお宝があるといわれている地図を持っているって騒いでたっけ・・・もしかしてこの島の宝のこと・・・?

リオはその事を今は特に深く考えてなかった。
おそらく、お宝を探しに行っているだろうルフィたちはどうしているのかリオは不安に思っていた。





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