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□ファッショニスタ
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「今日の僕、どう?」

「昨日よりは良い」

「ミノに聞いた僕が馬鹿だった。行ってきます」

「おい」


折角俺の部屋を訪れたのにすぐにドアに手をかけるキボムの腕を掴む。

相変わらず細い。
しかも白い手の甲が妙にエロい。


「なんでそんなすぐ出ていくんだよ」

「なにその”昨日より”って」

「言葉通りの意味」

「昨日のカッコはダメだったってこと?」


むすっとしてお得意の唇を突き出した表情。
なに?キスしてほしいの?ってほんといつも思う。100%そんなはずはないのだけれど。


「そうじゃなくって…」

表面上では会話を続けるけど、心の中ではキボムの唇から発展してエロいことばっか駆け巡る。俺も末期だな。


「別にいいよ。ミノと好みなんて合うわけないのは分かってるから、ふんっ」

「だから、好みとかじゃなくて」

「…じゃあなに」

「足」

「はい?」

「昨日のは色も足も全部だめ」

「…なんでよ」

「ピンクのハーフパンツはほんとにダメ。膝見えてるし、ピンクって…」

「…」

「あのさ、お前、オシャレとかオシャレじゃないとか、そんなの俺が分かると思う?」

「ううん!!」

勢いよく首を横に振るキボム。

まぁいいとも、俺がほんとに分からないのは事実だから。
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