両どなりの怪物くん
□§STORY1§
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『あ〜あ、めんどくさーい〜めんどくさいよー』
「……雨木さん。変な歌を作って熱唱するのやめてもらえる?」
『変な歌なんて失礼だなー。この歌の良さが分かってないようだね、雫ちゃんは〜』
「いや、分りたいとも思わないから。第一、勉強の邪魔だし」
『雫くんは毒舌ですなー。というか、こんな歩きながらまで勉強しなくてもいいんじゃないー?』
「私は、一分一秒でも無駄にしたくないの。」
『にゃるほど〜』←実際、あまり分かってない。そして興味がない。
私と雨木さんはサエコ先生に頼まれて、吉田くんにプリントを届けるために吉田くんの家へ向かっていた。
『とーちゃーく!』
「バッティングセンター?」
『そうだよー。ハルの家は知る人ぞ知るバッティングセンターなのだー』
「…とにかく。さっさと終わらせよう」
『りょーかい、キャプテンー!』
「いや、キャプテンではないから」
私達は店の中に入り、階段を上っていく。
『よーしだくーん。あーそーぼー』
「雨木さん!お店の人に迷惑だから!」
大声をだす雨木さんの口をおさえて黙らせる。
「あれ?誰かと思えばひなたちゃんか。久し振りだね!」
カウンターに居た1人の男の人が#NAME2#さんに話しかける。どうやら知り合いのようだ。
『お久し振りですー。満よ……ん?…満……みつ……。みっちゃん〜』
「いや、今あきらかに俺の名前ド忘れしてたよね?もう諦めてみっちゃんて呼んだよね?」
『やだな〜。忘れるわけないですよー。…満吉さーん!』
「満善だけど…」
『…アハハッ。ジョークですよーjoke♪』
絶対分かってなかったなコイツ…
満善さん(?)も呆れ気味だった。
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