●短編小説 vol.1●

□イッツマイソウル
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ヤス『大倉ー!?今日収録終わってから時間ある??』

大倉『おー暇やで!飯でも食いに行く?』

ヤス『今日なー友達に誘われた飲み会あんねんけど…一緒に来てくれへん?女の子もおるみたいやねん。』

大倉『女の子!?可愛い?』

ヤス『そんなんわからへんけど。暇なんやろー?頼むわー。』

大倉『うーん。ええよー』



収録が終わって2人でタクシーに乗って飲み会の場所に向かった…


個室に入ると…そこにはもう何人かの男女がお酒を飲みながら楽しそうにしていた。


ヤス『遅れましたー!』

大倉『どもー。』


男「おー!ヤス!来てくれたかーありがとー!大倉もー久しぶりー!」

女「え!?嘘ー!!関ジャニ∞のー??うわーすごい!!」

女の子はみんなモデルみたいに可愛い子ばっかでかなりチヤホヤしてくれた。

そして俺とヤスもお酒を飲んで楽しくなってきた頃…


突然個室のドアが開いた…

ガチャ…


そして…


女「あっ!!菜緒ー!遅いよー。早くーこっちこっち!」


ふーん。別に可愛くないことはないねんけど、この中だとあんま目立たへんなー。

その菜緒って子は遅れたことを詫びる訳でもなく…挨拶もせずに女の子の横に座った。


女「菜緒ー!びっくりした?関ジャニ∞の安田くんと大倉くんだよー!すごいでしょー!」


菜緒は顔色ひとつ変えずに俺たちを見ると…

菜緒『あー…テレビで見たことあるかも…』

と言ってすぐにメニューを手に取った。

そしてメニューを見ながら…

菜緒『お腹空いたー。私秋刀魚とごはん食べていい?』


女「ちょ…ちょっと…菜緒ー飲み会なんだからみんなで食べれるような物にしないとだめだよ。

…すみません。この子本当に変わってて…良い子なんですけど…」


俺はこの一連の流れを見て唖然としてしまっていた。

隣のヤスもたぶん同じ。

俺は怒りさえ覚えていたが…優しいヤスは…

安田『え…ええよ!ええよ!菜緒ちゃんお腹空いてるんやろ?好きな物食べ?』


菜緒『じゃあ注文してくれます?』


安田『お…おう。
すみません。秋刀魚とごはんをお願いします。』


頼んだ物が来るまでの間も1人で携帯を見て会話には参加しない…


なんやねん。こいつ。

なぁー…お前の前に大きいサラダあるよな…それ食べたいねんで!!俺!!

なんか気利かせて取り分けるとかこっち回してくれるとかないん?

もぉーなんか腹立つわー。


しかし…


その数分後俺は…こんな奴に夢中になる…
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