●短編小説 vol.1●

□続・イッツマイソウル
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プルルルル…プルルルル…



大倉『っっはいはい!!もしもし?』

菜緒『…出るの遅い』

大倉『いまお風呂入っててんもん!慌てて出たからびっしょびしょやねんで?』

菜緒『そんなん言われても知らないし。返す言葉ない。』


………


そこは風邪引くよとか

なんか色々あるやろー

ほんまこいつ優しさの感情薄いなー…

まぁ慣れてきたけど…


菜緒『それより、すぐ来てくんない?』

大倉『は?どこに?』


菜緒『家!!』


大倉『えっ行ってええの?』


菜緒『うん。電球買ってきて!』


大倉『は?』


菜緒『だからー!電球切れて真っ暗なの!!』


大倉『あーそうゆうことね。わかった!髪乾かしてから行くなー』


菜緒『…はい?髪乾かすとかいいから早く来てよ!真っ暗なんだよ?私!!』


大倉『あっ!怖いん?はっはっはっ』


菜緒『……』

ブチッッ!

ツー…ツー…ツー…



あっ!切ったな。

絶対怖いんやー!!あいつー

意外と可愛いとこあるやん。


俺はもちろん髪も乾かさずに急いで菜緒の家に向かった…



………


付き合ってるのかって?

付き合ってないよ。



あの日もあれから菜緒の家に送ってってそれで終わりやったし。

菜緒が電話をかけてくる時はだいたい酔っ払って迎えに来いとか言うだけ。

……

ただのアッシーやで…ほんま。

なにやってんねん…俺…

って何回も思ったけど、やっぱ惚れた方が負けやな。

断れへんし…迎えに行って送るだけでも会えるのが嬉しくて行ってしまう…


そんで、なんも言えへんし聞かへんけど菜緒もまだ一番の人と会ってると思うわ。


俺もあいつもいまだにずっと二番目ってことです。

あれ?俺は二番目にもなってないかも…
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