海を愛する

□旅-3
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身体を洗い終え、脱衣場の扉を開けてマルコに渡されたタオルで身体を拭く。



邪魔な長い髪をタオルで頭に巻き、未使用の下着を袋から取り出し穿く。


ズボンはサイズが大きいからと、一緒に渡されたベルトをする。


服はサイズが大きいパーカー。

どれもサイズが合わなくてすまないと謝られたが、
俺にしてみれば着る服を貸してくれるのだから文句などない。


靴はナースのマリンさんから借りたサンダル。



借りた時にも言ったが、また改めて礼を言わなければな。


壁にかけられた鏡の前に立ち頭からタオルを外す。

前と違う髪と瞳の色…
顔は前と同じ中性的。


前髪は邪魔だが、顔を隠せれるから良いか…

後ろ髪は今度切ろう。



そんな事を考えていると、不意に出口の扉が叩かれた。


『はい…着替えは終わってます』


「そりゃァ、丁度良かった」



入って来たのはイゾウだった。


確かさっき医務室にも居たよな…

俺に何の様だ?



イゾウ「ヘェ…見違えたな」


上から下まで見るイゾウに、俺は『どうも』とだけ返した。


イゾウ「ま、やっぱり髪は濡れたままか…」



イゾウは俺の近くに来て、何かを俺に見せて来た。


『ドライ、ヤー…?』


この世界にもあったんだな。

で、何でドライヤー?



ドライヤーからイゾウに視線を移せば、イゾウは綺麗な唇を動かして言った。


「渇かしてやる」


と。


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