海を愛する
□旅-2
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『ん、…‥っ』
あ、れ…?
此処ドコ…?
目を開けて入ってきたのは木で出来た天井。
ぼーっと天井を見ていると、誰かが俺の顔を覗き込んで来た。
「おっ目覚めた様だな。具合はどうだ?」
『…少し頭が痛い、くらい…です』
俺がそう答えると、リーゼントの人はニッコリと笑った。
ベットから起き上がり周りを確認する。
俺の横のイスに座っている人は確か不死鳥マルコ。
リーゼントの人がサッチで、扉付近に立っているのはビスタに…イゾウ、だっけ?
で、多分此処は医務室だ。
薬品の臭いが凄い…。
それに自分からする血の臭い…。
動物系悪魔の実食べてから嗅覚とか良くなったからな…
結構キツい。
臭いに眉を寄せていると、マルコが俺に話しかけてきた。
マルコ「起きて早々悪いが、オヤジが“風呂に入れ”だとよい」
まぁ、樽の中の液体で返り血はある程度流したが、やはり髪にはうっすらと血が付いている。
何よりも、臭いが落とせるのなら此処はお言葉に甘えさせてもらおう。
『…じゃぁ、お言葉に甘えて…』
俺がそう言うと、マルコはイスから立ち上がり「立てるかい?」と俺に手を差し出してきた。
俺はその手に掴まりベットから立ち上がる。
少しフラついたが、マルコの手のおかげで倒れずに済んだ。
ビスタ「本当に大丈夫か?あまり無理をしない方がいい…」
『大丈夫…少しフラついただけですから…』
そう答えた俺にビスタは心配そうに見ていたが「そうか」と、言った。
何故見ず知らずの…おまけに人殺しの俺何か心配するんだ…?
不思議な奴だな。
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