K-LAST Queen-


□#09 ―八年後―
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あの後、何があったのかは全く覚えてない。

もう八年も経ったからね。

でもあの日、あの話を聞いた事実とその話が真実だという事実だけ私の中には残っていた。


あの時の私の寿命は十年


それももう、あと二年まで来ていた。

私は二年以内に必ず死ぬ。

そう考えても暗くなるだけだから、私はあまり考えないようにした。


そして今日も一日が始まる。


多「あ、クイーン、おはよう。」

1階に下りると笑顔で多々良が挨拶をした。

『いつまでその呼び方続ける気?』

多「いつってずーっとだよ。今まで八年間、そう呼んできたみたいにね。」

『八年ねぇ…』

出「八年経っても、朝は苦手で起こされてるけどな。」

『しょうがないでしょ、苦手な物は苦手なの!』

ア「…いろわ、元気?」

『…アンナ?私は元気よ?』
何だこれ、まるでジ●リの散歩みたいじゃないか

そう思ったが、私の返事に安心したのか、アンナは微笑んだ。

出「色和、今日は何か予定あるんか?」

『別に…、どうして?』

多「鈍いなぁ、クイーンは。そりゃ草薙さんからのデートのお誘いに…」

出「十束、殴るで。」

多「酷いなぁ…」
多々良はあはは、と苦笑していたが恐怖を感じたらしい。

『…………。』

出「すまんな、ただ聞いただけや。気にせんでえぇよ。」

『ふうん…』

そう相槌をうった後、再び部屋に戻ろうとしたが、アンナがそれを許さなかった。

ア「…………。」

無言で見つめてくる彼女の目を見ると、無視はできなかった。

『アンナ?どうしたの?』

出「相変わらずなついとるなぁ。まぁ一緒におったりぃや。」

『別にいいけど…。』

多「クイーンは相変わらずツンデレだね。」

『ごめん、意味が分からないわ。』






いつも通りの朝。今日も何も起こらないような朝だった。






でも、何か起きそうでその日私はどこか不安だった。
もしかしたら、アンナは分かってたのかもしれない。
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