SHORT STORY
□きっと
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「おや」
「げ」
嫌な人物と会ってしまった。的場静司。
私が最も危険(色んな意味で)だと感じる奴だ。
「出会って早々げ、は酷いですねぇ」
「サヨナラ」
「まあまあ、そう逃げずとも」
私の腕を掴んでいるその手を離してくれないか。と切実に願う。(つかどうして腕を掴む)
「少し、お茶を飲みながらお話でも如何ですか」
「結構です」
この的場静司という奴は、やたらと私に絡んでくる。うざったくて仕方ない。
「ではあそこの茶屋にでも」
「おいこら話聞け」
的場静司は私の腕を離そうとしない。それどころか掴む力を強めている。
何だっていうんだ本当に。
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