過去拍手
□暑い日
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「暑い」
俺の隣でずっと言い続けるクラスメイト
「たるんどるぞ…」
「だって暑いもん」
「……はぁ……気合いが足らんのだ」
「私は真田みたいに気合いで生きてないもん。あ〜つ〜いぃぃ〜」
「な!馬鹿者!ななななな…」
あろうことかスカートをバタバタし始めた
「馬鹿者って…」
「はしたないではないか!」
「こうしたら涼しいの」
「だめだ!見えたらどうするのだ!」
「真田しかいないからしたんだもん」
「…な…」
それは…その…そういう…意味か?
「真田が見たいかなぁと思って」
「なっ!た…たたたたたた…たるんど−る!!」
「やだ怒らないでよ〜」
「女子たるものそんなことでは…!!…おい……」
抱き着かれた
どうしたらいいのかわからぬ…
「真田になら見られてもいいのは…ほんとだもん…」
「ぐっ…む…だが…」
「真田がダメっていうならもうしない」
「う、うむ…」
「もう怒らない?」
「ああ。怒らぬ」
「よかった。真田だ〜い好き」
「………………」
「気付いてなかった?」
「ああ…」
「そっか…」
「片想いだと思っていたからな…」
「え…」
「気付いてなかったのはお互い様だな」
俺が笑うと彼女も笑った
クラスメイトが恋人に変わった夏の日の放課後
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