東方幽奏希

□意外な出会い、進む信頼
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紗希視点へ――







紗希「具体的な物が分からなかったから一番普通っていう事でリボンを。 ……気に入らなかったかな?」

妖夢「いえいえ! そんなまさか! 凄く嬉しいですよ!」

紗希「ふぅ……それはよかった。 じゃあこれは妖夢の物だよ」

僕は妖夢に黒いリボンを渡しました。
受け取った妖夢は何処と無く高揚しているのは僕から見ても分かります。

妖夢「あ、あのっ、今付けてみてもいいですか!?」

紗希「僕が君にあげた以上それは既に妖夢の物だよ。 自分の好きにしなさい」

幽々子「紗希ちゃんが付けてあげたら〜?」

紗希「僕はちょっと…… 恥ずかしながら分からないんですよ、結び方が」

幽々子「あらあら、なら仕方無いわね〜私が付けてあげるとしましょうか〜♪」

幽々子さんも何故かテンションが高いです。

妖夢は僕より髪が長いわけではないので幽々子さんは頭の上、付いていた黒いカチューシャにくっ付けて結びました。
あんな結び方もあるものなんですね。

紗希「よかった、よく似合っているよ」

妖夢「そ、そうですか?」

紗希「僕でも流石に真顔で嘘をつきはしないよ」

妖夢は結構浮かれているのでその内に幽々子さんと話す事にしました。
紗希「何はともあれ、これで指令は終了でいいですね?」

幽々子「勿論よ〜期待以上にやってくれたから驚いちゃったわ〜」

紗希「それはお褒めに預かり光栄ですね」

幽々子「初めての人里はどうだった〜? 色々と楽しめたかしら?」

紗希「それはもう。 人里の人達は優しい方でしたよ。 色々な事に気付けましたし」

幽々子「どんな事に気付けたのかしら?」

紗希「とりあえず、僕が非常に浮いている事は分かりました」

幽々子「それはそうでしょうねぇ〜 人里にそんな服は無いものね〜」

紗希「あと皆さん僕らと違って髪が黒い方ばかりでした」

幽々子「あぁ〜 そこは色々あって追求出来ないけどそうね」

紫「そこで今日私が来たって訳なの」

突然、紫さんが会話に入ってきたかと思えばいきなりそんな事を言い出しました――
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