銀魂

□みるく色2
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「でね、新八、俺はその時思ったわけよ。」

風呂から上がり夕飯の時間になっても
先ほどの愚痴は続くようだ

「何をですか?」

「よーするにあれだよあれ。女装っつーのは可愛い顔立ちの男がするもんで、あんなジジイどもが手を出していいもんじゃねーのよ」

「はあ。そーなんですか)」

「(ぐびっぐびっ)」

「って、銀さん!飲みすぎですよ!明日も早くから仕事が…」

「あー平気平気ー」
「平気じゃないだろ!まったく…」
「あれ?てか神楽は?」
「言ってませんでしたっけ?神楽ちゃん、今日はそよ姫様のところに泊めてもらうそうなんです」

「ほー。だから新八はここで飯食ってんのか」
「はい、だって銀さん一人じゃ寂しいでしょ?」
「ったく。この頃のガキはなにー?大人を見くびってー」
「そんなんじゃありませんよ、ただ、たまにはいいかなーなんて」

「(ぐびっぐびっ) 」
「(微笑む)」

「なあぱっつぁんよ」
「なんですか?」
「お前、やっぱ可愛い顔してんな。男にしては」
「はっ?な、なに言って・・・」

酔っぱって顔を赤くした銀さんが
ふいに僕の頬を触ってきた

「んちょっ//」
「新八君さー、前仕事でじょそーしたじゃん?パチ恵に。あん時はやばかったな」
「////?」

何を言ってるんだこの人は。。。
そっか、酔ってるんだ。。。

「新八…」
「え…」

うそ。。。
銀さんが僕の隣に座り、それと同時に僕の腰に手をまわした

「俺さ、パチ恵ちゃんみたいな可愛い彼女欲しいわ」
「ば、バカなんですか?」

僕は銀さんの腕から逃れようと身体を動かしたが、思いの外強いその力に勝てそうもなかった

「新八かわいすぎ」

だめっ…だめだめだめ!
でも声にならなかったし、
体も動かなかった

ちぅー

僕は硬直したまま、銀さんに
キスをされてしまった

「ん…」
「んーうっしんぱちー」
「ぎんさっ…な、何すんだ!」
「Zzz」
「は?」

銀さん、完全に爆睡。
信じられない。信じらんないっ!
ほんとは今すぐひっぱたきたかったけど、イビキをかいて気持ち良さそうに寝る銀さんを見ると、もうなにもできなかった。

「あれは…やっぱり酒のせいだよね」

ほんの少し、敗北感というか切ない感じというか…が胸に残ったのは
銀さんには内緒にしよう。


end

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