うたプリ短編

□ぼくの彼女が重体です
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「へっくしゅ」


「大丈夫?」
「大丈夫なわけない…嶺ちゃんのバカ」
「ひどっ!心配して急いで帰ってきたのに!」
「っくしゅ…嶺ちゃんのバカ」


ぼくの彼女が重体です…。


「と、とりあえず薬飲む前に何か食べなきゃね」
「唐揚げ」
「へ?」
「唐揚げって言ってんでしょ!嶺ちゃんのバカ!」

唐揚げ?
風邪ひいてるのに唐揚げ?

普通胃腸に優しいお粥とかさ、煮込んだ素うどんとかさ…
普段唐揚げ唐揚げ言ってるぼくちんにだってそこらへんは分かるよ…。

「▲▲…熱は…?吐き気とかさ…」
「熱は38度6分、吐き気はありません。嶺ちゃんのバカ」
「またバカって…▲▲ちゃんひどい〜」
「ちゃんとかうざい。やめてバカ」

あああ、ただのバカに…。

とりあえずお弁当持ち帰ってきていたので、それの唐揚げを小皿に移してレンジで温めた。

マジで食べるの…?

「はい、ご所望のものだよ」
「あーんして」
「あれ、今日は甘えんぼさんだね」
「うるさい。早く。あーん…」
「はいはい。あーん」

本当に食べた…。
食欲すごいね…付き合ってまだ半年だからお互い知らないことだらけだけど、▲▲は風邪をひくと食欲は減退しない、と。
漫画みたいな子、本当にいるんだね。

そしてツンデレ…。

普段からツンツンだけど…デレが濃くなるんだね…ちょっと楽しいかも。

「ご馳走さま」
「ちょっと元気になった?」
「うん」
「じゃあちょっとお茶でも入れてくるね」


ぐい。

ん??


「なにかな?この手は」
「気持ち悪い…」
「え――――――――(笑)」



あれ?


あれれ?







ていうか、

そんなデレはいらない…!




このあとのことは割愛するけど…

とりあえず、




ぼくの彼女は重体です…。










end......

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