【美風藍×弱気ヒロイン】
「あの…美風先輩、明けましておめでとうございます!」
「おめでとう」
「こ、今年も宜しくお願いしみゃ…ッッ(泣)」
「噛んだね」
噛みました…。
わたしはいつもここぞという大事な場面で噛んでしまいます。
ついでに口内も噛みました…。
痛い…。
「見せてごらん?」
「……んー…」
「切れてるね…たぶん口内炎になるから早めに薬塗っておくこと。分かった?」
「…は、はい」
ちゅ。
「今年もよろしく」
…………………。
「あ、固まった」
…………………。
「もう一度しようか?」
「や、えっ、えっと…」
「冗談だよ。続きは夜にね」
「………ぅ…」
不敵な笑みを浮かべる美風先輩にわたしの顔は真っ赤に染まってしまって…動けなくなってしまった。
もう…本当に美風先輩は意地悪です。
「ほら、早くおいで。初詣行くんでしょ」
「はい」
差し出された手にわたしは導かれ歩き出した。
「先輩…好き」
「………なに?」
「いえ、なんでも」
大好きです!
2013/1/1.....