Un sogno leggero

□オレ?おれ?俺
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いつも道理の朝

ピピピと言う音で目が覚める

「んぁ…もうこんな時間ですかィ…」

五月蝿く鳴る目覚まし時計を止めて
大きく欠伸をする

あぁ、今日も一日が始まるのか

パパっと素早く隊服に着替え

朝食をとるために食堂へ

「…?」

何だか周りからの視線が痛い

なぜだ?

(意味わかんねぇや)

「おい」

突如響く低い声

聞き覚えのある声に振り向いた

そこに立っていたのは

「…土方コノヤローじゃないですかィ」

俺が一番嫌いなマヨ方

いつもしかめっ面のニコチン野郎

それがいつにもましてしかめっ面だ

「…お前、なぜ俺の名を知っているんだ」

…は?

突然なにを…

「ニコチン切れで、頭バグれましたかィ?」

本当にイカれたかこのマヨ方侍?

「俺はここの一番隊隊長沖田総悟でさぁ。で、あんたは(気に食わないけど)この新撰組の副長だろィ?」

「沖田総悟…?おいおい、そんなハズねぇだろ。沖田総悟はお前じゃない。」

はぁ?

“俺が俺じゃない“?

「どーゆーことだ?」

意味が分からない

この世に俺は二人いるってってことですかィ?

そんなハズ…

「それに新撰組一番隊隊長は“紅い目“をしたお前じゃない。

こいつだ」

“紅い目“をした俺じゃない

出てきた奴を見て

言葉を失った

あの糞忌々しいマヨ方の後ろから出てきたのは

「“俺“…?」

俺は俺でも少し違った

俺と反対の碧瞳を持つ野郎

「誰ですかィ?こいつ」

俺の“偽物“が口を開く

「分からねぇ。でも、俺の名前を知ってたっつーことは攘夷志士かもしれねぇ。でも…こんな奴江戸で見たことねえしな。」

おいおい、冗談だろィ…?

こんなこと“あり得ない“

“あり得ない“と言う“恐怖“

そんな…嫌だ

「お、俺が…!!「例え似ていても、俺が沖田総悟でさぁ」…え?」

「こいつ、俺に化けて、新撰組の情報盗もうとしてるんじゃないですかィ?」

怪しく笑う

偽者の俺

「…かもな」

やめろ

俺の“フリ“をするな

「と言う訳だ。お前、少し来てもらおう」

やめろやめろやめてくれ

俺を連れていこうとする奴を振りほどく

そいつは“俺じゃない“

“俺“を返せ

「残念でしたねィ。」

連れていかれる。

その直前

「もう無理でさぁ。もうここ(江戸)には」


お前の場所は無い


そんな言葉が頭に響いた

あぁ、盲目

こんなことなら

あんなもの…

また、もう一度やり直し

あれをもう一回強く押して

視界が眩んでいく


眩む視界の隙間

誰かが悲しそうに見つめていた

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