Un sogno leggero

□鳴いた
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「大丈夫」

そう、彼は言った

その声は余りに細く、消えていった

「大丈夫だから」

きっと、いまの私の顔は酷い顔なんだろう

目を見開いて、彼を見つめる私は、彼のそばにに立って、倒れるのを、見てた。

動けなかった

救えたかもしれないのに

彼は、苦しそうで

助けなきゃって

そばに、行って

それで

「泣かないで」

泣いてる?

泣いてるの?

優しい彼の手が、頬に触れて、涙が零れて

周りの音は聞こえない

なのに

彼の言葉だけ、はっきりと

でも、弱々しくて

「泣いちゃ、駄目だよ」

流れた涙は彼の手に触れて、彼の顔に落ちて

彼も泣いてるかのように

すっと、流れていく

「ごめんね、」

どうして?

謝るのは、私の方なのに

「ごめんね、」

謝らないで

「ずっと、一緒に居るって、約束、したのに」

やめて

「なのに」

やめてよ

「俺、」

聞きたくない

「もう、無理みたいだ」

だって

「だけど、」

それは

「君は、」

君が

「生きて」

居ないと

「笑っていてね」

駄目なの

「クレア。」

君が居ないと笑えないの、

ツナ

なのに

そばに、居ない


(しくしくと)

(私の心が鳴いた時)
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