図書館戦争・マクロスF

□春と梅雨の間の出来事
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5月にしては日差しが強く青空広がる今日この頃。
敷地内を巡回中、郁は夏を感じさせる空気に気持ち浮かれたくなる。

ペシッ
「おい。仕事中だ」
今日のバディに頭を叩かれて我に戻る。
「す、すみません」
「…まぁ、気持ちはわかるがな」
堂上も立ち止まって、窓の外を見る。
「やっぱりこういう空は気持ち良いですよね」

きらきらほんわか笑顔の郁。白い大きな帽子が似合いそうな顔で。
夏休暇に南国に連れて行くことを計画してしまった堂上は、浮かれた気分を消すためせきばらいをし、眉間に皺を寄せた。
「…今は勤務中だ。行くぞ」
「あっ。はいっ!」


しばらくして、小牧と手塚のバディと合流し、昼休憩に入るため事務所へ。
しかし、ここ関東図書基地はこの時期特有の地獄と化していた。
ドアを開いて堂上が先に入り、続いて小牧・手塚が入ってすぐに立ち止まった。

「…………………。」
「一年ぶりかな」
「…。」
「ちょっ…。なんで入り口で止まるんですかぁ!!」
中に入れずじまいの郁。
「勇気いるよね」
「…。」
「この蒸し暑さだとしょうがないだろ」
このままここに立っている訳にも行かないが、彼女を入れるスペースを作るために、堂上・小牧・手塚がそれぞれ数歩横に動いた。

どの道、自分達に逃げ道は用意されていない。
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